種タネの話19、今、私たちが食べているGMO遺伝子組み換え農作物とは?

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今、私たちが食べているGMO遺伝子組み換え農作物とは?

今回は、今、日本で私たちが食べているGMO遺伝子組み換え農作物とGMO食品の実態について。

わが国において、販売が認められている遺伝子組換え農作物

日本では1996年、厚生労働省(当時、厚生省)が遺伝子組換え食品として安全性を確認したものについて輸入が可能になり、その年の後半から市場に出回るようになった。当初、認められたのは、3品目のみだったが、その後はなし崩し的に下記の通りで、これらの遺伝子組換え農作物は、さまざまな加工食品の原材料となって販売されてきた。

厚労省が発表した「安全性審査の手続を経た旨の公表がなされた遺伝子組換え食品及び添加物一覧」では、2014年度において、ジャガイモ、大豆、テンサイ、トウモロコシ、ナタネ、ワタ、アルファルファ、パパイア(生食用)の8品目、240品種と添加物17種が認可されているようだ。

添加物については、生産性の向上や性質改変となっているが、具体的に何に使われているのか一切わからない。

世界一の遺伝子組み換え作物輸入大国はどこ?

日本はそれらの農作物の大部分をアメリカなどからの輸入に頼っている。現在、日本では食品の全体の5%以上(EUでは0.9%以上)に遺伝子組み換え原料が使われている場合は表示義務があるそうだ。

大豆は、輸入比率が約94%、そのうち、米国(60.1%)、ブラジル(23.5%)、カナダ(13.7%)からの輸入なのに、スーパーの店頭で、「遺伝子組み換え大豆使用」と大書きした豆腐や納豆を見かけない。私たちが食す味噌や醤油、豆腐、納豆、食用油等に使用されていないのは不思議な話だ。

トウモロコシに至っては、ほぼ100%輸入に頼っていて、米国(44.8%)、ブラジル(30.4%)、アルゼンチン(13.3%)、穀物総輸入料の約60%を占め、その約65%が飼料用で、日本で飼育されている家畜も、遺伝子組み換え作物をせっせと食べて育っていることになる。その肉とか、タマゴとか、牛乳は大丈夫なのだろうか?

搾油用ナタネの輸入比率もほぼ100%、内、約94%がカナダ産で、遺伝子組み換えのキャノーラ種(カナダ産の96%を占める)が主力らしく、輸入ナタネについては、遺伝子組み換えか否かの区別なく扱われ(なんで?)、菜種油には遺伝子組み換え食品の表示義務もない(なんで??)らしい。

搾油用ワタ(綿実油用)の輸入比率もほぼ100%、内、約95%がオーストラリア産(99%がGMO)らしい。

それらの作物は全面的に輸入品に頼らざるを得ず、大半がGM 不分別で輸入されることから、多くが組換え体と推定

日本の遺伝子組換え作物の輸入量は、2006年の1488万トンから2010年には1798万トンへと年々増加していて、世界一のGMO輸入大国だと云われている。

遺伝子組換え農作物を原材料とした加工食品

これらを原材料とした加工食品は広範囲に及び、ダイズであれば、油、醤油、みそ、油、豆腐、油揚げ、おから、納豆、きな粉などの原材料となる。搾油後の脱脂加工大豆は醤油の原料や飼料になり、また、これらの加工食品がさらに利用されて、菓子や惣菜などの原材料となることもある。

トウモロコシは、コーンスナック菓子、トウモロコシ缶詰、コーンフレーク、コーンスターチなどになり、中でもコーンスターチはこれを素材として、ビールなどのアルコール飲料や、糖類(果糖ブドウ糖液糖など)に加工されて清涼飲料水などに用いられており、二次加工、三次加工と広範囲に及ぶ加工食品の材料になっている。さらに、家畜用の飼料や工業用でんぷんなどにも利用されている。

ジャガイモは植物防疫上の理由から、日本へはそのままの形で輸入できないが、冷凍フライドポテト、マッシュポテト、馬鈴薯でんぷんなどとなって輸入され、ポテトスナック菓子の原材料などにも利用される。

ナタネやワタは、主に搾油用に使われ、その搾りかすは家畜用の飼料に使われる。

遺伝子組み換え農産物の使用についての加工食品の表示

遺伝子組み換え農産物の使用についての加工食品の表示に関しては、主な原材料として大豆(枝豆、大豆もやしを含む)、とうもろこし、ばれいしょ、なたね、綿実、アルファルファ、てん菜、パパイヤを使った加工食品には、遺伝子組換え農産物の使用の有無についての表示義務があるが、主な原材料とは、使った量を重い方から順に並べたときに3位以内であって、すべての原材料の重さに占める割合が5%以上である原材料をいう(ただし、水は除く)、と規定されている。

遺伝子組み換え農産物の使用表示の疑問点

ということは、20%使っていても4位なら、表示義務がないということだ。また、遺伝子組換え農産物を原材料として使っていても、組み込まれた遺伝子やその遺伝子が作るタンパク質が製品中に残っていない場合、例えば、油やしょうゆには表示義務がなく、さらに、外食産業やスーパーやコンビニの弁当、惣菜に加工されると、表示義務がないというのだ。

表示が不要な加工食品の例

「大豆」しょうゆ、大豆油、「トウモロコシ」コーンフレーク 、水飴 、水飴使用食品(ジャム類など) 、液糖 、液糖使用食品(シロップなど) 、デキストリン 、デキストリン使用食品(スープ類など) 、コーン油、「ナタネ」菜種油、「ワタ」綿実油、「テンサイ」砂糖(てん菜を主な原材料とするもの)

酒類における遺伝子組換えに関する表示

加工食品と同じく、組み換えられたDNA若しくはこれによって生じたたん白質が残存しない酒類又は、原材料の重量に占める割合の高い原材料の上位4位以下で、かつ、原材料の重量に占める割合が5%以上でない酒類については、遺伝子組換えに関する表示を行わないことができる、とある。

アルコールは、コーンスターチを原料にした水飴からつくっていることも多いそうだ。水飴が原料なら、表示義務がないことになる。

参考

安全性審査の手続って何だ?

マウスを使った動物実験で3世代目までしか安全性が確認されていないので、それ以降に奇形が現れるといった研究報告や、グリホサート系の除草剤の安全性についても疑問視する声や指摘も多いようだ。そもそも、商品化されて20年しか経っていないのだから、これから問題が起こる可能性は十分にあるだろう。よくご存知の方には是非ご教授願いたい。

組換えDNA技術を応用した食品及び添加物はまだある

遺伝子組み換えの微生物を使ってつくった添加物のようだ。うま味調味料に使われる添加物の多くが含まれている。

安全性審査の手続を経た遺伝子組換え食品及び添加物一覧

GMO・バイオメジャー企業の社員食堂ではGMO農作物は提供していない?

この技術を開発したGMO・バイオメジャー企業の社員食堂で提供する全食品からは、現実的に可能な限りGM大豆とGMトウモロコシが除去されているという話もあって、なんじゃ、そりゃ?!の世界なのである(ネットで見つけた英国のニュースより)。

日本での遺伝子組み換え農産物開発

日本でも、特許権をバイオメジャーに独占されないために、主食であるGMイネの開発が急がれており、また、既に農水省は、大手種苗メーカーに雄性不捻の遺伝子を組み込んだカリフラワーとブロッコリーを花粉が外に飛び出す開放系の畑で試験栽培を認める文書を出しているらしい。

参考

まとめ

GMOの善し悪しは、皆さん、おひとり、おひとりがお調べになって、お考えいただければいいことだが、GMOを生産しているバイオメジャー企業の社員食堂で提供する全食品から、可能な限りGMOが排除されているというのは、どうにも解せない。

キャノーラはナタネの品種でほとんどがGM種だそうだ。サラダ油の原料には、ほぼ何かしらのGMOが使われていると考えていいらしい。

日本の畜産業の飼料もほとんどがGMOのようで、それを食べた家畜の肉や卵、牛乳を食べたり、飲んだりしていることになる。

こうして調べを進めると、日本で暮らしている限り、もはや、GM農作物、食品は避けては生きていけないのが現実だが、知識を身につけて、できるだけ食べないという選択肢はまだ残っているが、このままだと近い将来、選択できなくなるかもしれない。

食べない人が増えれば、その選択肢も残せるのでは?

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COREZO (コレゾ)賞 事務局

初稿;2015.06.07.

編集更新;2015.06.07.

文責;平野龍平

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