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COREZOコレゾ 「大正12年創業、次の100年先に向けて、地元材で百年蔵を建て、50石桶を新調し、この土地ならではの『埼玉テロワール醤油』を磨き続ける醤油蔵四代目」賞

弓削多 洋一(ゆげた よういち)さん/弓削多醤油株式会社 代表取締役

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受賞者のご紹介

プロフィール
プロフィール
弓削多 洋一(ゆげた よういち)さん
埼玉県坂戸市の老舗醤油蔵 弓削多醤油株式会社 四代目。
千葉大学工学部卒業後、株式会社明治屋で流通や販売を学び、家業へ戻る。父の事故により急遽代表を継承し、問屋業中心だった経営を、自社醸造を軸とした醤油専業へと転換。国産・有機・無添加を柱に、木桶自然発酵による醤油づくりを推進している。
現在、蔵には約45本の木桶が並び、近年では埼玉・飯能産の杉を用いた50石桶の新調にも着手。日本全体で1%未満となった木桶仕込み文化を、未来へつなぐ実践者として注目を集める。
また、見学・体験施設「醤遊王国」を通じ、発酵文化を“体験”として伝える活動にも力を注いでいる。
プロローグ
「商売に羽織りを着せろ」。
弓削多醤油に代々伝わる家訓だという。
弓削多さんは、その言葉を、「襟を正して、正直な商売をしろ」そして、「商売は堂々とやれ」という教えとして受け止めている。
その言葉の通り、弓削多洋一さんは、効率や大量生産に流されることなく、「本当に良い醤油とは何か」を問い続けてきた。
日本全体で1%未満となった木桶仕込み。失われつつある発酵文化を、単に“守る”のではなく、未来へ続く形へと更新しようとしている。
弓削多醤油
弓削多醤油は、大正12(1923)年、現在の埼玉県坂戸市で創業した
もともと農業を営んでいた初代・弓削多佐重さんが、醸造に興味を持ったことから始まった。縁あって埼玉県入間市の醤油蔵を譲り受け、蔵の設備や杜氏ごと引き継ぎながら、醤油づくりの道へ進んだという。
当時は、各地域にそれぞれの醤油蔵があり、その土地の水、その土地の原料、その土地の味覚に合わせた醤油がつくられていた。しかし戦後、日本の食文化は大きく変化していく。大量生産と効率化が進み、醤油業界でもタンク仕込みが主流となった。かつて当たり前だった木桶仕込みは急速に姿を消し、木桶職人も減少。地域ごとの醸造文化もまた、失われつつあった。
さらに、醤油そのものの消費量も減少を続ける。米の消費減少や食生活の変化によって、和食文化そのものもまた、大きな転換期を迎えていた。
四代目を継承
そんな中、弓削多洋一さんは、家業を“老舗”として残すのではなく、「未来へ続く形」に変えようとしてきた。
千葉大学工学部を卒業後、明治屋で流通や販売を学び、家業へ戻った弓削多さん。ところが、父親が仕事中の不慮の事故で、入院したことにより急遽四代目を継承することになる。
当時、家業は問屋業の比重も大きく、油やジュース、酒類なども扱っていた。しかし弓削多さんは、「家の原点は醤油にある」と考え、自社醸造に経営資源を集中し、その中で貫いたのが、「安心できるものを、正直につくる」という姿勢だった。
原料は、大豆・小麦・塩・水のみ。添加物は使わない。国産原料を基本とし、埼玉産の丸大豆や小麦、有機原料などを使い分けながら、地域の味覚や食文化に合う関東の味を磨き続けている。
弓削多さんは、「醤油は食品だから安心して口に入れられるものでなければならない。調味料だから、うまくなければ意味がない」と語る。
その言葉どおり、弓削多醤油では、効率よりも“本来あるべき味”を優先してきた。
今、一番イケイケの醤油蔵

弓削田さんをご紹介くださった日東醸造株式会社の蜷川社長によると、「50石の大桶を2本も新調した、今、一番イケイケの醤油蔵」だそうだ。
50石桶を2本新調
そのお話の通り、最近、50石桶を2本新調された。
木桶仕込みは、現在では日本の醤油生産量の1%未満。木桶職人も激減し、新たな木桶をつくる蔵は極めて少ない。
2023年12月5日、弓削多醤油は創業100周年を迎えた。
弓削多さんは、“100年後にも木桶醤油文化を残す”ことを見据え、創業100周年事業として、新たな木桶蔵「百年蔵」を建設し、その中心に据えたのが、50石桶だった。
50石桶は、約9,000リットル、高さ約2.5メートル、直径約2.7メートル。一般的に醤油蔵で主流となっている20石桶が、約3,600リットル、高さ約2メートル、直径約1.8〜2メートル前後であることを考えると、倍以上の容量を持つ国内最大級の木桶である。
しかも、その桶づくりは徹底して“地元”にこだわっていた。
使用した杉材は、弓削多醤油の前を流れる高麗川上流、飯能市東吾野の山から切り出した西川材。弓削多さんは、「地元の木を使うことで、より土地の菌が棲みつき、この土地ならではの醤油になるのではないか」と考えたという。
木の伐採後には、葉を付けたままゆっくり乾燥させる「葉枯らし」を行い、その後製材。桶材となった西川材は小豆島へ運ばれ、ヤマロク醤油を中心とする「木桶職人復活プロジェクト」の職人たちの手で加工された。
一方、桶を締める箍(たが)用の真竹も、地元でも探し続けた。しかし、50石桶を締めるには20メートル級の竹が必要で、埼玉では見つからなかったため、最終的には小豆島産の真竹を使用することになった。
加工された桶材は再び埼玉へ運ばれ、巨大すぎて輸送できない50石桶を、職人たちが現地で組み上げた。
さらに、「百年蔵」にも土地の菌が棲みつくことを見据え、蔵そのものにも地元材を積極的に使用したという。
木桶は、作ればすぐ完成するものではない。新しい桶に蔵付き菌が定着し、その蔵ならではの味になるまでには4〜5年かかるという。発酵中のもろみを塗り、菌を育て、時間を重ねながら、“蔵の味”を次世代へ受け継いでいく。
地域の木を切り出し、桶と蔵を立ち上げ、土地の菌を育てる。
それは、弓削多さん念願の「埼玉テロワール醤油」づくりを推し進める一歩であり、失われかけた日本の木桶文化を、“次の100年”へ手渡す挑戦なのである。
日本初の生しょうゆ
また、弓削多さんは、火入れをしない“生醤油”にも早くから取り組んできた。
弓削多醤油では、搾ったばかりの醤油をそのまま冷蔵保存し、冷蔵状態のまま充填。流通も含め、一貫して冷蔵管理を行っている。酵母菌や乳酸菌を生きたまま残すためだ。
一般的な醤油は、品質保持のため、出荷前の段階で火入れされる。その際、加熱によるアミノカルボニル反応(アミノ酸と糖が熱によって反応し、醤油特有の香ばしい香りを生み出す反応)が進み、香りが一度立ち上がっている。
近年では、大手メーカーも「生しょうゆ」を販売しているが、その多くは、火入れをしない代わりに精密ろ過によって酵母菌や乳酸菌を取り除き、品質を安定させている。
一方、弓削多醤油の生醤油は、火入れだけでなく精密ろ過も行わず、酵母菌や乳酸菌も生きたまま残している。そのため、酵母由来の“後を引く旨味”が特徴で、卵かけご飯や鰹節ご飯にかけるだけでも、豊かな旨味を感じられるという。
その反面、温度管理を誤れば再発酵を起こす。夏場に常温で2〜3日置けば、ガスが発生し、キャップを開けた瞬間に吹き出すこともある。そのため、冷蔵流通を徹底しなければ成立しない醤油でもある。
それでも弓削多さんは、「搾りたての香りを届けたい」と考える。
実際、生醤油は、“最初に火が入った瞬間”に最も良い香りを放つ。
通常の醤油は、工場での火入れ時に最も強い香りが立つ。しかし、生醤油はまだ火入れされていないため、香りの元となる成分が残ったままになっている。
そのため、鉄板焼きの熱い鉄板や、ラーメンの熱々のスープ、焼きおにぎりなど、料理の現場で初めて加熱された瞬間、アミノカルボニル反応によって、搾りたてならではの強い醤油香が一気に立ち上がるのである。
つまり、生醤油は、出荷時点で完成された醤油ではない。料理人の現場で、初めて完成する醤油なのである。
実際、こだわりの鉄板焼き店やラーメン店などでは、この“最初の火入れ香”を求めて、生醤油を使う店も増えているという。
醤遊王国と工場見学
醤遊王国
醤遊王国は、弓削多醤油が約20年前に始めた、見学・体験・飲食・販売が一体となった“醤油の体験施設”である。
もともとは、「工場見学をしたい」という声が多かったこと、そして、見学時に搾りたての生醤油を味見してもらうと、「こんなに違うのか」と驚かれることが多かったことがきっかけだったという。
そこで弓削多さんは、「見学しながら、実際に搾りたてを味わえる場所をつくろう」と考え、この施設を立ち上げた。
工場見学
工場見学では、実際の仕込み蔵を窓越しに見ることができる。もろみ攪拌の様子をスポットライトで照らし、専用の孔から、発酵中の蔵の香りを嗅ぐこともできるという。5〜6月には、発酵中のもろみが発する“音”まで聴ける。
しぼり体験
特徴的なのは、“体験”に重きを置いていることだ。
特に人気なのが、「しぼり体験」である。
参加者は、実際にもろみを搾り、自分だけの生醤油を作ることができる。約2リットルのもろみから取れる醤油は、全体の3〜4割ほど。残りは醤油粕となる。しかも、この醤油粕が非常に人気だという。
味噌のように使いやすく、料理にも活用しやすいため、「生醤油より先に粕が売れてしまう」ほど人気が高い。そのため現在では、「粕は1グループ1個限定」にしているという。
搾りたて生醤油を使った卵かけご飯
施設内では、搾りたて生醤油を使った卵かけご飯も人気だ。
特に、朝に訪れるサイクリストたちの定番になっており、都内や埼玉南部から自転車で訪れ、生醤油の卵かけご飯を食べてから山へ向かう人も多いという。
また、2〜3月には近隣の梅林、9月には全国有数の彼岸花群生地への来訪者が立ち寄ることもあり、現在では年間約8万人が訪れている。
しかし、弓削多さんにとって、醤遊王国は単なる観光施設ではない。
「本来の醤油を知ってもらうこと」。
そのために、木桶、発酵、菌、香り、時間——醤油づくりの全てを、“体験”として次世代へ手渡す場所なのである。
しぼり体験
さらに人気なのが、「しぼり体験」と呼ばれる醤油搾り体験である。
参加者は、自分で選んだもろみを、実際に布へ包み、圧力をかけながら搾っていく。約2リットルのもろみから取れる醤油は3〜4割程度。搾りたての生醤油を持ち帰ることができ、残った醤油粕も人気が高いという。
その工程を自ら体験することで、人々は、普段当たり前のように使っている醤油が、長い時間と発酵によって生まれていることを実感する。
施設内には軽食コーナーも併設されており、卵かけご飯、醤油ソフトクリーム、醤油プリンなど、“醤油を味わう”体験まで含めて設計されている。
現在では、年間約8万人が訪れるという。しかし、弓削多さんにとって、醤遊王国は単なる観光施設ではない。失われつつある木桶文化や発酵文化を、“体験を通して次世代へ手渡す場所”なのである。
弓削多醤油の主な商品

木桶仕込しょうゆ
埼玉県産の丸大豆と小麦を使用し、杉の木桶で一年以上熟成させた濃口醤油。香りが良く、豆の旨味を感じながらも柔らかな味わいが特徴で、納豆や卵かけご飯など日常使いにも人気が高い。
有機醤油
100%国産有機大豆・有機小麦を使用。有機JAS認定工場で木桶天然醸造により一年以上熟成される。塩角が柔らかく、煮物やつけ醤油にも向く、弓削多醤油を代表する一本。
青森県産の有機栽培大豆・小麦を使用し、古い木桶で天然醸造した代表商品。
弓削多さんによると、「香りが良い」と評価されることが多く、漬物や煮物によく合うという。特に、海のない埼玉で昔から親しまれてきた、山菜や野菜中心の食文化との相性が良く、野菜の煮付けに使うと素材の香りを引き立てる。
吟醸純生しょうゆ

火入れも精密ろ過も行わず、酵母菌や乳酸菌が生きたまま残る“菌の生きた生醤油”。2003年に発売され、日本初の本格的な「生醤油」商品として知られる。搾りたてならではの香りと旨味が特徴で、刺身や豆腐などの“つけ醤油”として特に評価が高い。
火入れも精密ろ過も行わず、酵母菌や乳酸菌が生きたまま残る“菌の生きた生醤油”。
酵母由来の“後を引く旨味”が特徴で、弓削多さんは「まずはご飯にかけて食べてほしい」と語る。卵かけご飯や鰹節ご飯との相性も良く、シンプルな食べ方ほど、生醤油ならではの旨味を感じやすいという。
一方で、生きた菌が残っているため、夏場に常温で放置すると再発酵を起こし、ガスが発生することもある。そのため、搾った直後から冷蔵管理を徹底している。
また、生醤油は“最初に火が入る瞬間”に最も良い香りを放つ。鉄板焼きやラーメン、焼きおにぎりなど、料理の現場で初めて加熱された時、搾りたてならではの強い醤油香が立ち上がるため、近年ではこだわりの料理店からの需要も高まっている。
木桶さいしこみしょうゆ
通常の塩水の代わりに醤油で仕込む「再仕込み製法」による濃厚な醤油。埼玉県産大豆・小麦を使い、木桶で長期熟成される。コクと香りが強く、刺身、焼き餅、椎茸料理などによく合う。
一度搾った醤油を塩水の代わりに使い、さらに麹を加えて再び発酵・熟成させる、贅沢な二段仕込みの醤油。
大豆・小麦とも通常の倍量を使い、熟成期間も長くなるため、濃厚な旨味と深いコクを持つ。一般的には赤身の刺身に合うとされるが、弓削多さんは、焼き椎茸や餅など、野菜や和惣菜との相性の良さを強調する。特に、焼いた椎茸に少量垂らした時の香り立ちは格別だという。
埼玉の醤油文化と「丸大豆醤油」
戦後、関東の醤油市場では、千葉県の大手メーカーによる大量生産型の醤油が主流となっていった。そうした中、埼玉県の醤油業界では、「このままでは大手メーカーに価格競争で勝てない」という危機感が強まっていたという。
そこで埼玉県の醤油組合と県の試験場は、「昔の醤油に戻ろう」と考え、丸大豆を使った醤油づくりへ舵を切った。実は、丸大豆醤油を“付加価値商品”として本格的に打ち出し、製造・販売を進めた先駆的地域の一つが埼玉県だったのである。
当時、弓削多醤油を含む十数軒の蔵が、その取り組みに参加したという。
背景には、自然食品店などからの強い要望もあった。
弓削多さんによると、特に自然食品店や自然食品を求める層から「脱脂加工大豆醤油ではなく、丸大豆醤油が欲しい」という消費者の声があり、埼玉県の醤油蔵は、比較的小規模ながらも、特徴ある醤油づくりへ早い段階から取り組んできた地域となった。
現在でも、埼玉県の醤油組合には10軒ほどが所属し、そのうち6軒が実際に醤油醸造を続けているという。そして現在、埼玉県の蔵元の多くが丸大豆醤油へ移行している。
弓削多醤油でも、自社製造する醤油はすべて丸大豆醤油だという。
なお、一般的な消費者には分かりづらいが、原材料表示で「大豆」と書かれているものは丸大豆醤油、「脱脂加工大豆」と書かれているものは、油分を取り除いた大豆を使った醤油である。
脱脂加工大豆は、サラダ油等に使う大豆油を採取するため、圧搾や溶剤抽出(ノルマルヘキサン等)を行い、油分を除いた後の大豆を原料としたものだ。戦後の大量生産化の中で広く普及し、効率よく旨味成分を取り出せる一方、丸大豆醤油は、大豆を丸ごと使うことで、よりまろやかな香りや奥行きのある味わいを生み出すと云われてている。
また、丸大豆醤油を求める声は、こうした溶剤抽出を行う製造工程への疑問もあったのではないか、という。
弓削多醤油でも、自社で製造する醤油はすべて丸大豆醤油で統一している。
弓削多さんは、本来はもっと違いを伝えたいと考えている。しかし近年は表示規制も厳しく、「この表現はダメ」と制限されることも多く、商品の裏面で違いを伝える難しさも感じているという。
だからこそ弓削多さんは、「消費者にも、原材料表示を見て選んでほしい」と語る。
醤油の違いは、味だけでなく、“何から作られているか”にも表れるのである。
これからの弓削多醤油
弓削多さんが今、強く感じているのは、「醤油そのものの需要減少」だという。
全国の醤油製造量は、50年前と比べて約半分まで減少した。背景には、日本人の米離れがある。弓削多さんによると、「お米の消費量と醤油の消費量は、ほぼ比例して減っている」のだという。
一方で、和食は今、世界的には高く評価されている。ユネスコ無形文化遺産にも登録され、日本食ブームも続いている。それにもかかわらず、日本人自身が和食から離れつつある。
弓削多さんは、そこに強い危機感を抱いている。
「和食の方が、日本人の体に合っていると思うんです」
そう語る弓削多さんは、単に“醤油を売りたい”のではなく、和食文化そのものを次世代へ残したいと考えている。
だからこそ、木桶、丸大豆、無添加、生醤油、地元の菌、和食との相性といった、“本来の醤油”づくりにこだわり続けている。
また、現在、弓削多醤油には、まだ明確な後継者が決まっていないという。本音を言えば、「親族や子どもたちが継いでくれれば一番嬉しい」と語る一方で、それだけにこだわっているわけではない。
「うちがやっていることを理解して、続けてくれる人がいてくれたら」
そう語る言葉には、“家業”を守るだけではなく、木桶文化や天然醸造文化そのものを未来へ残したい、という思いが滲む。
まとめ

取材後、「醤遊王国」で、「卵かけご飯」をご馳走になった。おすすめいただいた通り、先ずは、生しょうゆを熱々のご飯に少し垂らすと、醤油の香ばしい香りが立ち上がり、醤油だけでご飯がすすむ。さらに、豆腐にかけると、大豆の甘味がスッと引き立つ。更に、醤油粕で漬けたというお漬物も絶品だった。弓削多醤油さんのような醤油があってこその和食である。ご飯離れしている方にこそ、味わって欲しいものだ。
更に、50石桶は、20石桶の3倍以上の価格になるとか、それでもこの大きさにされたのは、使い慣れた大きさであり、今後の必要な生産量を見越しての決断だったそうだ。仕込む桶や蔵にまで地元産の材にこだわっている醤油蔵は筆者が知る限り極めて稀だろう。
弓削田醤油さんの販売先は、埼玉を中心に関東がほとんどだそうだ。創業当時の、その土地の水、その土地の原料、その土地の味覚に合わせた醤油づくりを目指して、日々、研鑽を積んでおられるのだろう。
原材料を厳選し、仕込蔵と仕込桶の材にもこだわり、時間をかけて土地の菌を育て、発酵を促す。弓削多醤油さんにしかできない、この土地ならではの『埼玉テロワール醤油』づくりを磨き続け、次代へ手渡していただきたい。
COREZOコレゾ 「大正12年創業、次の100年先に向けて、地元材で百年蔵を建て、50石桶を新調し、この土地ならではの『埼玉テロワール醤油』を磨き続ける醤油蔵四代目」である。
取材;2026年4月
初稿;2026年5月

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