意外に知らない塩のことその2、塩の生産量と用途

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塩の生産量と用途

塩の原材料と種類

岩塩

地殻変動で海水が地中に埋まり海水の塩分が結晶化し地層となったもの。岩塩は地中の岩塩層から掘り出した塩。

直接掘り出す乾式採掘法は、不純物が混じりやすく、また硬いので食用には適さないが、特にきれいな岩塩はそのままミルでひいて食べる例外もある。通常、食用には、溶解採掘法で、岩塩層に水を注入してかん水を取り出し、煮詰めて塩をつくるせんごう塩が用いられる。

海水(海塩)

天日塩

海水などの塩水からつくられる塩のうち、乾燥した気候を利用して天日と風の蒸発だけで結晶させた塩。メキシコやオーストラリアには、東京23区と同じぐらいの広さの大規模塩田があり、海水を塩田に引き込み、1〜2年程度の期間をかけて塩田内の細分化された濃縮池を巡回しながら海水を濃縮していき採塩池で結晶化した塩を採取する。

せんごう塩

海水をいったん濃縮した後に煮詰めて作った塩。

輸入した天日塩を水に溶かして煮詰め直した塩は、「天日塩再製せんごう塩」と呼ばれる。

湖塩

塩湖などから採取した塩。塩湖(えんこ)は、陸に閉じ込められた海水が岩塩に変化する途中の姿だと考えられている。

世界の塩の生産量

年間約2億8千万トン(2011年)。世界各地で産出する岩塩や湖塩が主で、海水を原料としているのはその4分の1程度に過ぎない。

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日本の塩消費量と生産量

年間約800万トン消費、93万トン生産、自給率約11.6%(2013年)。

メキシコとオーストラリアを主とする輸入に頼っており、輸入量は突出して世界1で、年間100万トン以上消費する国(23ヶ国)のなかで、自国消費の塩を自給していない国は、台湾(19%)と韓国(57%)だけだそうだ。

日本での塩の用途

食用・食品加工用

約15%

一般工業用

融雪氷雪用、皮のなめし、イオン交換樹脂の再生、染料・合成ゴム・各種化学薬品の製造。家畜用の塩、病院などで使われる「生理食塩水」等

ソーダ工業用

約80%。

ソーダ工業とは、塩(NaCl)を原料として、ナトリウム(Na)と塩素(Cl)に分解し、か性ソーダ(NaOH=水酸化ナトリウム)、ソーダ灰(Na2CO3=炭酸ナトリウム)、塩素(Cl2)などの、いろいろな工業製品を作るための基礎原料につくりかえる工業のこと。

か性ソーダからは、紙・アルミ・石けん等、ソーダ灰からは、ガラス・ホーロー製品のうわぐすり等、塩素からは、水道の消毒薬・CD(コンパクトディスク)の製品がつくられる。

内、約80%はソーダ工業用で、塩をナトリウムと塩素に分解し、それを基礎原料として、紙やアルミ、石鹸、ガラス・ホーロー製品、水道の消毒薬からコンパクトディスクまで、様々な工業用品をつくるため使われている。その他、や皮のなめし、各種化学薬品の製造といった一般工業用にも利用されており、調味料や食品加工用として使用されるのは約15%。

参考

まとめ

世界の塩の生産は、生産コストの低い岩塩や湖塩、天日塩が主である。

塩は食用だけでなく、いろんな用途に使われている。

日本は、四方を海に囲まれていて塩の原料である海水に恵まれているはずだが、自給率は低く、輸入に頼っている。

昔から塩が貴重品であった理由は、海水の塩分濃度が3.5%程度なので、海水1ℓから塩35gしか取れないこと、また、多雨多湿の気候なので、海水は天日だけでは塩にならず、多くのエネルギーを使って煮詰めて塩の結晶を取り出すしかないこと、固まった塩資源である岩塩がないので、内陸部の塩の需要には運送が伴うことなどが挙げられる。

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COREZO (コレゾ)賞 事務局

初稿;2015.04.18.

編集更新;2015.04.18.

文責;平野龍平

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