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「八女福島の町並み保存プロジェクト」~今なら間に合う!廃墟寸前の町家を再生したい~
このプロジェクトは、自治体が抱える問題解決のため、ふるさと納税制度を活用して行うクラウドファンディングで、ふるさと納税の寄付金の「使い道」をより具体的にプロジェクト化し、そのプロジェクトに共感した方から寄付を募る仕組みです。
「八女福島の町並み保存プロジェクト」は、福岡県八女市の「NPO法人活動支援に係る寄附金交付要綱」により、「特定非営利活動法人 まちづくりネット八女」が「継手がなく空き家となった町家を後世に残すための活動」を実施します。
北島 力(きたじま つとむ)さん/NPOまちづくりネット八女の活動
八女市は、福岡県の南部、福岡市から南へ約 50kmに位置し、北は久留米市、広川町、西は筑後市、南は熊本県、東は大分県に接し、八女市の市街地・福島は、福島城の城下町で、八女地方の交通の要衝の地として、また、経済の中心地として発展してきましたが、2000 年(H22)の近隣2町2村との合併後、広大な面積を持つ自治体となると同時に、中山間地が増えたことで過疎や少子高齢化などの厳しい現実に直面しています。
1991 年(H3)の大型台風によって被害を受けた伝統的町家が取り壊されて空き地になるなど、町並みが歯抜け状態になるのを目の当たりにして危機感を感じた市民有志が勉強会を始めたことをきっかけに、八女福島の町並みに市民や観光客の関心が向けられるようになり、市も1995 年度(H7)から建築物等の修理・修景事業や住環境の整備を行うために「街なみ環境整備事業」をスタートさせ、2002 年(H14)には、国の「重要伝統的建造物群保存地区」(=重伝建地区、全国 61 番目)の選定を受けました。
こうして、町並みを保存する仕組みや官民の協力体制は整えられましたが、次第に町並みの中に少子高齢化や人口減少により空き家が目立つようになり、まちの衰退が顕著になってきました。
「NPOまちづくりネット八女」は、江戸から明治期に商家町として栄えた八女市福島地区に残る伝統的建造物(町家)の再生活用に取組みながら、出店及び移住の受入を積極的に進め、「NPO八女町家再生応援団」、「NPO法人八女空き家再生スイッチ」、「NPO法人八女町並みデザイン研究会」の3団体と共に、「八女町家ねっと」と云う、緩やかなネットワークを形成して、連携を強化し、八女の町家を宝として磨き、町家の所有者と住宅や店舗として活用する担い手を繋ぎ、さらには、伝統的な建築技術を育成・継承して、町並みに再び賑わいを取り戻すことを目標に活動しておられます。
また、この協働の取組み「八女(やめ)福島 空き町家と伝統工法の再生による町並み文化の継承」は、公社)日本ユネスコ協会連盟が2009 年から取組んでいる第1回「プロジェクト未来遺産」 に登録されています。
代表の北島力さんは、伝統的建造物の再生保存を担当してきた八女市職員OBであり、市職員と市民活動のひとり二役をこなして伝統的な町家と街並みを保存する活動を拡げ、私財も投じて、これまでに150件以上の修復再生と60件以上の修復再生物件への移住者等受入れのコーディネートをしてこられました。結果、店舗、店舗兼住宅、工房兼住宅、工房兼店舗等、様々な形態での誘致が実現し、再生した町家の魅力的な活用が増えたことで、来訪者も徐々に増え、また、人口減少への歯止めがかかりつつあり、さらに、移住者の家族が地域行事へ参加することにより、住民との良好なコミュニティ形成と地域文化の維持にも貢献しています。
今や、その実績により、北島さんは、全国のまちづくり関係者の間では有名人であり、「NPO法人 全国町並み保存連盟」の常任理事も務められ、各地から支援依頼を受けて、全国を飛び回っておられます。
北島さんとは、市職員時代に知り合い、北島さん自身、町家や町並み保存に何の興味もなかったのに、制度を調べたり、実態を調査したり、条例をつくったりしている内に、ミイラ取りがミイラになってしまって、市やNPOが対応していたのでは間に合わないぎりぎりの状況下で、壊される寸前の物件を何軒も北島さん個人が買い取り、修復、再生し、活用まで手掛けてこられたことを知るに至り、COREZOコレゾ賞も受賞していただいています。
北島 力(きたじま つとむ)さん/COREZOコレゾ「地方行政職員と市民活動のひとり二役から始め、人と人の縁を取り持ち、全国各地に広める、八女福島重伝建地区の町家と町並みの再生活動」賞
「八女福島の町並み保存プロジェクト」への「ふるさと納税」での支援のお願い
放置家屋となった空き家は近隣住民にとって危険な存在で、地域の安全・安心のまちづくりに支障をきたしますが、北島さんたちの活動で、年々、減りつつあり、町並みの再生が進む状況を自分の目で見てきた私に北島さんから強い協力要請があり、「NPO法人まちづくりネット八女」が責任を持って修復再生と修復後の利活用をしてくださるとおっしゃるので、町家と町並みの再生に少しでもお役に立てればと云う想いから、約2年前、老後に備えて蓄えていたなけなしの私費で、八女福島の重伝建地区にある土地と廃屋を購入しました。
冒頭の画像がその物件で、グーグル・マップの赤マーカーで囲った物件、近隣のホテルから見ると、矢印の物件なのですが、ご覧の通り、離れなどは、完全に屋根が抜け落ち、裏庭には巨木が繁茂しています。
これまでの実績を実際に拝見しているので、この廃屋がCOREZO賞受賞者の中島建築士と中島棟梁他の手により、どのように修復再生されるのか、楽しみで、本プロジェクトでの運営終了後には、財団本部を八女に移すことも検討しています。
中島 孝行(なかしま たかゆき)さん/建築士・八女町並みデザイン研究会
中島 正隆(なかしま まさたか)さん/八女「中島建設」大工棟梁
来年度から「NPO法人まちづくりネット八女」による修復再生事業が始まる予定だそうですが、北島さんたちの活動資金は、主に補助金、銀行融資と修復完成後の賃料収入で、その賃料は、地方なので安く、人件費は、ほぼボランティアでギリギリの運営をしておられ、NPOの資金繰りも厳しい状況の中、八女福島の町家と町並みの保存と継承のため、「ふるさと納税」の「ガバメントクラウドファンディング®(GCF®)」を通じて、本プロジェクトの趣旨にご賛同下さる皆さま方のご支援を賜われれば有難く存じます。
ふるさと納税で応援「八女福島の町並み保存プロジェクト」~今なら間に合う!廃墟寸前の町家を再生したい~
ガバメントクラウドファンディング®(GCF®)
「ふるさと納税」返礼品
福岡県八女市は、八女茶の産地としても全国的に有名で、八女茶の名付け親で九州最古の茶商と云われる、矢部屋許斐本家のお茶がおすすめです。
まとめ
文責;平野 龍平
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