醤油に使われる食品添加物がどれだけあるかご存知?

しょうゆの定義

下記のサイトによると、

http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/c_propanol/soysauce.html

https://www.soysauce.or.jp/gijutsu/pdf/kikaku_33.pdf

https://www.soysauce.or.jp

次に掲げるもの(これらに砂糖類(砂糖、糖みつ及び糖類をいう。以下同じ 。)、アルコール等を補助的に加えたものを含む。)をいう。

  1. 大豆(脱脂加工大豆を含む。以下同じ。)若しくは大豆及び麦、米等の穀類(これに小麦グルテンを加えたものを含む。)を蒸煮その他の方法で処理して、こうじ菌を培養したもの(以下「しょうゆこうじ」という。) 又はしょうゆこうじに米を蒸し、若しくは膨化したもの若しくはこれをこうじ菌により糖化したものを加えたものに食塩水又は生揚げを加えたもの (以下「もろみ」という。)を発酵させ、及び熟成させて得られた清澄な液体調味料(製造工程においてセルラーゼ等の酵素(たん白質分解酵素にあっては、しろしょうゆのたん白質を主成分とする物質による混濁を防止 する目的で生揚げの加熱処理時に使用されるものに限る。)を補助的に使 用したものを含む。以下「本醸造方式によるもの」という。)
  2. 2 もろみにアミノ酸液(大豆等の植物性たん白質を酸により処理したもの をいう。以下同じ。)、酵素分解調味液(大豆等の植物性たん白質をたん 白質分解酵素により処理したものをいう。以下同じ。)又は発酵分解調味 液(小麦グルテンを発酵させ、分解したものをいう。以下同じ。)を加え て発酵させ、及び熟成させて得られた清澄な液体調味料(以下「混合醸造 方式によるもの」という。)
  3. 1、2若しくは生揚げ又はこのうち2つ以上を混合したものにアミノ酸液、酵素分解調味液若しくは発酵分解調味液又はこのうち2つ以上を混合 したものを加えたもの(以下「混合方式によるもの」という。)

しょうゆの種類

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次の5種類(生揚げ以外)が定められている

こいくちしょうゆ

しょうゆのうち、大豆にほぼ等量の麦を加えたもの又はこれに米等の穀類を 加えたものをしょうゆこうじの原料とするものいう。

うすくちしょうゆ

しょうゆのうち、大豆にほぼ等量の麦を加えたもの又はこれに米等の穀類若 しくは小麦グルテンを加えたものをしょうゆこうじの原料とし、かつ、もろみは米を蒸し、若しくは膨化したもの又はこれをこうじ菌により糖化したも のを加えたもの又は加えないものを使用するもので、製造工程において色沢 の濃化を抑制したものをいう。

たまりしょうゆ

しょうゆのうち、大豆若しくは大豆に少量の麦を加えたもの又はこれに米等 の穀類を加えたものをしょうゆこうじの原料とするものをいう。

さいしこみしょうゆ

しょうゆのうち、大豆にほぼ等量の麦を加えたもの又はこれに米等の穀類を加えたものをしょうゆこうじの原料とし、かつ、もろみは食塩水の代わりに生揚げを加えたものを使用するものをいう。

しろしょうゆ

しょうゆのうち、少量の大豆に麦を加えたもの又はこれに小麦グルテンを加えたものをしょうゆこうじの原料とし、かつ、製造工程において色沢の濃化を強く抑制したものをいう。

生揚げ

発酵させ、及び熟成させたもろみを圧搾して得られた状態のままの液体をいう。

しょうゆの製造法

本醸造方式

蒸した大豆(脱脂加工大豆)と炒った小麦を混合し、種(たね)麹(こうじ)を加えて「麹(こうじ)」を造ります。これを食塩水と一緒にタンクに仕込んで「諸味(もろみ)」を造り、撹拌を重ねながら約6~8ヶ月ねかせると、麹菌や酵母、乳酸菌などが働いて分解・発酵が進み、さらに熟成されて、しょう油特有の色・味・香りが生まれる。 伝統的なしょうゆ製造法で、アミノ酸液は原材料として用いられない。

現在日本で生産されているしょうゆの約8割は本醸造しょうゆだそうだ。

混合醸造方式

「諸味」に大豆(脱脂加工大豆)、小麦、とうもろこしなどのたんぱく質を塩酸分解してつくったアミノ酸液を加え、数ヶ月間熟成させる。製品によっては、アミノ酸液ではなく、塩酸の代わりに酵素で大豆を加水分解した酵素分解調味液や小麦を発酵により分解した発酵分解調味液を使う。

アミノ酸特有のうま味やこく味が強いのが特徴で、地域によってはこのしょうゆが好まれている。

混合方式

本醸造しょうゆまたは混合醸造しょうゆにアミノ酸液を加えてつくります。製品によっては、アミノ酸液ではなく酵素分解調味液や発酵分解調味液を使う。

アミノ酸特有のうま味やこく味が強いのが特徴で、地域によってはこのしょうゆが好まれている。

混合醸造に使用するアミノ酸液には、大豆などの分解時にレブリン酸が生成される。本醸造方式のしょうゆにも発酵生成物として微量に含まれるが、アミノ酸液 を混合したしょうゆに含まれる量とは、明らかに含有量が異なることから、レブリン酸 を検出することで製品の製造方式を確認することができる。

各しょうゆの規格

しょうゆの種類毎に特級、上級、標準の基準が細かく定められている。

特級に分類されるのはさいしこみしょうゆ以外は、本醸造方式によるものであることとされている。

アミノ酸液等の使用割合 原料として使用したアミノ酸液、酵素分解調味液及び発酵分解調味液の全窒  素の製品の全窒素に対する割合をいう。

こいくちしょうゆに使用できる原材料

しょうゆの種類毎に若干異なるが、他もほぼ同様

食品添加物以外

  1. 大豆
  2. 小麦、大麦及びはだか麦
  3.  はとむぎ
  4. 小麦グルテン
  5.  食塩
  6. アミノ酸液、酵素分解調味液及び発酵分解調味液
  7. 砂糖類
  8. アルコール、焼酎及び清酒
  9. 米発酵調味料、醸造酢、みりん及びみりん風調味料

食品添加物

  1. 甘味料 カンゾウ抽出物、サッカリンナトリウム、ステビア抽出物及びD-ソル ビトール
  2. 着色料 カラメルI、カラメルIII及びカラメルIVのうち1種
  3. 保存料 安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル及びパラオキシ安息香酸ブチルのうち3種以下
  4. 増粘安定剤 キサンタンガム、グァーガム及びデキストランのうち2種以下
  5. 酸味料 クエン酸、クエン酸三ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリ ウム、L-酒石酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸及びDL- リンゴ酸ナトリウムのうち3種以下
  6. 調味料 アミノ酸 DL-アラニン、グリシン及びL-グルタミン酸ナトリウム
  7. 調味料 核酸 5’-イノシン酸二ナトリウム、5’-グアニル酸二ナトリウム及び 5’-リボヌクレオチド二ナトリウムのうち2種以下
  8. 調味料 有機酸 クエン酸三ナトリウム、コハク酸、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、L-酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸一ナトリウム及びDL-リンゴ酸ナトリウムのうち2種以下
  9. 調味料 無機塩 塩化カリウム
  10. 製造用剤 D-ソルビトール
  11. 日持向上剤 アルコール及びチアミンラウリル硫酸塩
  12. pH調整剤 乳酸

食品添加物の表示方法

一括表示できたり、加工過程で使用された添加物等の表示義務はないそうだ。

http://www.jafaa.or.jp/tenkabutsu01/hyouji.html

今や、普通に生活しているだけで1日80品目以上の添加物を摂取していると云われているが、しょうゆだけでも、これだけの添加物が含まれている可能性がある。

本来、伝統的なしょうゆの原材料は大豆(日東醸造のしろたまりは例外)、小麦、塩、麹、水だけのはずだが…。

 日本古来の製法でつくられるしょうゆ

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真っ当で当たり前なことを当たり前にしょうゆをつくっておられる醤油蔵。

こいくちしょうゆ

https://corezoprize.com/yasuo-yamamoto

https://corezoprize.com/yoshinori-jo

さいしこみしょうゆ

https://corezoprize.com/yasuo-yamamoto

たまりしょうゆ

https://corezoprize.com/yaemon-aoki

https://corezoprize.com/kinji-toriyama

しろしょうゆ

https://corezoprize.com/kinji-toriyama

しろたまりは、原材料に大豆を使っていないので、しろしょうゆとは表示できない

https://corezoprize.com/yoichi-ninagawa

責任のがれのために管理し過ぎた先にあるもの

カワラマン山田脩二さんの言葉が思い出される。

「瓦も近代化によって、単なる工業製品になってしまった。品質基準ということでは一定の評価はできるけど、JIS規格の瓦がいい、というのはおかしい。建築基準法だとか、消防法だとかも、デタラメなのを規制するのはいいんだけれど、いいのまで規制しちゃう。お酒がその地域、地域で個性が違うように、瓦もその土地で眠っている土で焼くから、温暖な淡路の瓦と日本海の厳しい寒さに耐える山陰の瓦は違うし、当然、屋根の表情も違う。ヘンな規格で統一しようとするから、表情も何もなくなっちゃう。」

「責任のがれのために管理し過ぎると、古い文化を殺してしまい、新しい文化も生まれない。なにも古いのがいいと言っているのではなくて、ただ、どんな素材でも経年変化して行くわけだから、風化した時に美しいことが読める素材がいい。ヨーロッパの瓦でもいいものは真似て、それを越せばいい。けど、真似するときに自分のアイデンティティーやオリジナリティーを大切にしないと・・・。瓦も中国や朝鮮半島から伝わってきて、日本の風土やその土地の風土に合わせて進化してきた。安くて、品質がそれなりに一定ならば、◯クドナルドでも、◯ンタッキーでも、何でもいいというのがいけない。」

https://corezoprize.com/shuji-yamada

続く…

https://corezoprize.com/food-additive

COREZO(コレゾ)賞 事務局

初稿;2015.04.04.

最終更新;2015.04.04.

文責;平野 龍平

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