中島 加代(なかしま かよ)さん

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COREZO(コレゾ)「農家を続け、地域を守りたいと、農家民宿、特産品開発、直売所運営他に取り組む、大道谷の里のご夫婦」賞

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中島 加代(なかしま かよ)さん

プロフィール

福岡県八女市立花出身、在住

農家民宿「大道谷の里」女将

「山の神工房」運営

農業・林業

ジャンル

地域振興

農業・林業

農家民宿

農産加工・販, 売

経歴・実績

1991年 欧州視察

1992年 福岡の都市部で月2回の産直市 開始

1995年 簡易宿所の許可取得 農家民宿 開始

2008年 農林漁家民宿おかあさん100選 選出

山の神工房 設立

2013年 山の神工房 法人化

受賞者のご紹介

農家民宿「大道谷の里」の名物女将

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中島 加代(なかしま かよ)さんは、農家民宿「大道谷の里」の女将さん。2013年10月、旧大内邸で開かれた秋の膳とシャンソンを楽しむ集いに招かれ、田中真木さんから、「きっと、あなたと気が合うと思いますよ。」とご紹介頂き、その夜、泊めてもらうことになっていた。

加代さんは、当日のシャンソン・コンサートの司会をしておられて、コンサート終了後、農家民宿「大道谷の里」で出演者と親しいお客さんたちの打ち上げがあったので、筆者も参加させて頂いた。

農家民宿「大道谷の里」は、旧大内邸からさらに車で10分程の上流にあり、熊本県との県境に近い築80年以上の古民家宿だ。広い土間で炭が熾され、「さあ、どんどん食べて下さいね。」と、加代さんが肉や野菜が豪快に焼いて下さって、熊本や久留米から来られた方々と大いに盛り上がった。

翌朝、7時前から「おはようございまーす!本日はナントカ、カントカの収穫のコンテナが、どーの、こーの、なので、◯時までに、どーたら、こーたら、して下さい!!」と、大声で何度もガナリたてる、集落内放送みたいなのに叩き起こされた。

朝風呂に入って、上がってくると、野菜料理や加代さんが漬けた梅干しや漬け物が食卓狭しと並んでいた。その朝食を頂きながら、加代さんにお話を伺った。

宿泊客のシキタリ?

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「あっ、ウチで宿泊された皆さんのシキタリですので、炊き立てのアツアツご飯の1杯目は、このニンニク醤油をかけて召し上がって下さい。」

ー おっ、これはいけますね?

「でしょう?立花商工会女性部で、特産品開発事業をやっていて、役員を3年間やさせてもらったのですが、その時に梅を使った商品開発をしました。その2年後に、女性部支援事業というのがあって、ニンニクの苗を分けてもらえるというので、商品化しようということになりました。ところが、もらった苗の量が、用意した畑の面積に全然足りなくて、別に苗を購入して栽培したのですが、栽培に慣れていたかったからか、小粒で出荷できないサイズしか作れなくて、何とか元を取りたいと、加工することを考えました。」

「ウチの亡くなったじいちゃんが、毎日、醤油に漬けたニンニクを食べて、88歳でも元気だったんです。おかげで風邪ひとつひかず、亡くなる時も「ピンピンコロリ!」でした。それで、ニンニク醤油にするのがいいんじゃないかと思ったのですが、私はニンニクの匂いが苦手で、臭いのはイヤだから、カリカリ感を残して、ニオイが少なくなるように色々と工夫をして漬けたら、評判は上々で、売れ筋商品になっています。」

ー でも、このニンニク醤油はトロッとしていますよ。

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「これは『刻みタイプ』の方ですね。丸ごとの方は、カリカリで、『刻みタイプ』は、丸ごとで使えないのをフードプロセッサーにかけているので、トロリとしています。」

ー この丸ごとのタイプはニンニクの粒が大きいですよ。

「だから、丸ごとのタイプに使えないのを『刻みタイプ』にしてるって言ったでしょ。私たちは農家のプロですよ、年々、栽培の技術が向上していますからね、ハハハハ。」

フッフッフ、それは、企業ヒ・ミ・ツ…

ー ニオイが少なくなるような工夫って?

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「フッフッフ、それは、企業ヒ・ミ・ツ、でーす。これも食べてみて下さい。『燃える黒ニンニク』です。私は、地域のママさんバレーをしていて、ジャンプを3回も跳べば、もう、ヘトヘトですが、これを食べると、何回跳んでもダイジョウブなぐらい元気になります。今日みたいな二日酔いの時にも効きますよ。」

3粒以上食べたら鼻血ブー、と言われたので、2粒頂いたのだが、確かに、その日は飲み疲れと集落内放送みたいなのに叩き起こされて寝不足だったのに、八女から阿蘇に行き、さらに由布院までシャキッと運転できたのであった(あくまでも個人的な感想)。

ー これってどうやって作るんですか?

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「フッフッフ、これも、企業ヒ・ミ・ツ、でーす。が、ニンニクを丸ごと、ある温度、ある湿度に保って、ある期間置いておくとこうなります。いろいろ試して、商品化に成功しました。」

ネットで調べると、作り方が出てくる。田中真木さんから伺った方法と同じだったが、面倒くさそうなのと、家中、くさくなりそうなので、加代さんから買った方が良さそうである。

山の神工房とは?

ー ところで、この『山の神工房』というのは?

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「厚労省の雇用創出プロジェクトで、『九州ちくご元気計画』というのがありましてね、詳しいことはよくわかりませんが、商品開発、広報戦略、空間整備まで、デザインを積極的に導入して、雇用の前段である商売繁盛を刺激することで、雇用に結びつけようという取り組みです。その支援を受けて、平成20(2008)年、近所の仲間の上島登美子さんこと、トミーとカヨで、『山の神工房』を立ち上げました。それで、平成25(2013)年10月01日には、法人化をしました。」

ー ついこの間じゃないですか?

「はい、若い人に代表になってもらったので、これからは、ネット通販等にも取り組んで、若い人たちの雇用も増やそうと思っています。」

福岡県初の農家民宿

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ー 九州で一番早く農家民宿を始められたと伺いましたが?

「去年(2012年)、この辺りは水害に遭いましたが、平成2(1990)年にも大水害に遭い、激甚災害の指定を受けた程でした。この家は元々、この土地の下を流れる白木川の畔にあって、床上まで浸かってしまいました。それで、取り壊して、新しく建て直そうということになり、山から木を切り出して、製材し、新築の準備も始めていました。ところが、川幅を拡げるとかで、予定より早く立ち退いて欲しいということになって、慌てて、隣に建っている今の母屋の建築を始めたのですが、この家も倉庫には使えるということになり、家曳きさんに頼んで、2.5m持ち上げて、この場所まで、16m移動してもらいました。」

ー こんなに大きな建物でも曳家ができるんですね?

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「半年程掛かりましたが、驚いたことに、ほぼ、職人さん2人で曵かれたんですよ。それから、平成3(1991)年に、人材育成事業というのがあって、私も海外視察に参加させてもらいました。欧州の英仏独に訪問したのですが、ドイツのゼーバッハという林業の村では、村長を筆頭に大歓迎してもらったんです。そこも過疎の村だったのですが、私たちを嬉しそうに迎えて、楽しませて下さり、何より、村民の皆さんが楽しそうだったんです。毎日、家と畑と山の往復だった私の血が騒ぎ出しました。」

「もう、何かしたいと、居ても立ってもいられなくなっていたのですが、平成4(1992)年に『大自然の会』というところから、福岡の都市部で月2回の産直市をやってくれないか、という話が舞い込み、二つ返事で始めた訳です。それが好評でね、世話人の人やお客さんと仲良くなって、ここに訪ねて来られるようになりました。同じ来られるなら、春の山菜やタケノコのシーズンや、秋の栗やみかん、キウイの収穫のシーズン等にどうぞ、とお誘いすると、バスで来られたりするようになりました。」

「で、寝具も用意していなかったのに、寝袋持参でそのまま泊まってしまう人もいて、そうこうしているうちに、農水省のグリーンツーリズムの取り組みが始まり、改良普及所の研修で利用したいというような要望も増え、料金を受取ってもらわないと困るということになって、平成7(1995)年、農家民宿の許可を取りました。福岡県で初めてだったそうです。で、取り壊さずに曳き家をしたこの家が役に立っている訳です。」

ー 年間に何名位いらっしゃるのですか?

「今は、少し減りましたが、日帰りが、1500〜2000名、宿泊が、300名宿泊/年間位でしょうか。本業の農業と『山の神工房』の方も忙しくて、民宿の方に手が廻らないのが現状です。今は、近所の料理上手のお母さんに手伝ってもらっていますが、ご高齢だし、今後、食事は作り方を教えて、お客さんに作ってもらうようなスタイルにしようかなとも考えています。」

直販所甲子園で、優勝!?

ー 農作物はどんなものを作られているのですか?

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「ニンニク、キウイ、みかん、梅、野菜等々ですね。民宿で召し上がってもらうのは、ほとんど自家製ですし、お客さんには、農業体験で収穫の手伝いなんかをしてもらって、一部をお土産にお持ち帰り頂いています。」

「実は、主人が代表者になって、『道の駅たちばな』を民間で立ち上げ、平成17(2005)年にオープンしました。というのも、私が忙しくて代りに主人に役員をしてもらっていたのですが、男性の役員が主人だけだったので・・・。売上規模ではもっと大きいところがあると思いますが、農水省が主催する2011年の『直販所甲子園』で、優勝したんですよ。」

ー どういう特徴があるのですか?

「出荷者が店頭で直売したり、メッセージボードを使って、地元のおばあちゃんの知恵を活かした食べ方や保存方法等を楽しく伝えたりしています。また、2月には『ワクワク誕生祭』、8月は『ひるよけ夏祭り』、11月は『秋の大収穫祭』等、出荷者が力を合わせて、お客様と笑顔で交流できるイベントを続けています。」

何としてでも、地域を守りたい

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ー これからの抱負をお聞かせ下さい。

「私が『山の神工房』を始めたのは、農家を続けるためです。主人は成り行きで代表者になったのですが、『道の駅たちばな』で頑張ってきたのも同じ思いからです。このままでは、高齢化で地域が立ち行かなくなる時が来るかもしれませんが、何としてでも、地域を守りたいのです。」

「主人と二人で始めたこの『大道谷の里』に人が集まり、私たちの本業が忙しい時に、畑や山の作業を手伝ってもらえれば助かります。荒れかけた里山に人が手を入れることで、地域の資源と自然が守られていきます。」

「都会の皆さんには、この地域の良さ、農業の大切さ、自然の豊かさを感じてもらいながら、得られた自然の恵みを分かち合って、また、訪れてもらえれば嬉しいですし、そういう交流が拡がれば、私たちが、農家を続けることができ、この地域も守れるかもしれません。」

さすが、田中真木さんがご紹介して下さったおかーさんだ。めっちゃ元気で、底抜けに明るい。「家を出てすぐの道ばたで加代さんに拾われた」とおっしゃるご主人の健介さんは、めっちゃ優しくて、愉快なおとーさん、そりゃ、会いに来る人が後を絶たんはず・・・。

で、COREZO(コレゾ)賞・財団の趣旨をご説明して、受賞のお願いをした。

「はい、わかったけん、真木さんも授賞式に連れ出す算段せんとイカンね。」と、カヨさん。

COREZO(コレゾ)「農家を続け、地域を守りたいと、農家民宿、特産品開発、直売所運営他に取り組む、大道谷の里のご夫婦」である。

山の神工房の商品のネット通販

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中島 加代(なかしま かよ)さんに関するお問い合わせは

メールで、info@corezo.org まで

※本サイトに掲載している以外の受賞者の連絡先、住所他、個人情報や個人的なお問い合わせには、返答致しません。

COREZO (コレゾ)賞 事務局

文責;平野龍平

最終取材;2013.09.

初稿;2013.11.18.

編集更新;2015.02.25

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